1971年に最初のコレクションを発表して以来、毎年2回、世界中のバイヤーやプレスが注目する、東京コレクションに参加を続けています。
総合企画室のスタッフは、このコレクション作品の製作に花井幸子のアシスタントとして、最も早い段階からクリエイションワークに参加します。
花井幸子のデザイン画をもとに、製図課と共にひとつひとつ仕上げ、コレクションで発表するスタイルは年間140セット以上に及びます。
さらにマーチャンダイザーやヴィジュアルマーチャンダイザーも参加してコレクションで発表されたスタイルを店頭の展開納期に合わせてアレンジし、店頭構成を組み立てます。クリエイションとデータベースが交差するエキサイティングな場です。
私たちのテキスタイルデザインは、社内で製作するオリジナルのものと、ミラノやパリなど、海外に発注するものがあります。外のスタッフに依頼する名ばかりのオリジナルと違って、私たちは正真正銘のオリジナルです。
ドローイングやコンピューターシミュレーションを繰り返し、原画を作成。提携染色工場の協力を得て、試染、織、チェックを重ね、オリジナルテキスタイルが完成します。
またニットにおいても、その積み重ねられたテクニックは花井幸子の世界を表現するのに必要不可欠な財産。
オリジナルのジャカードや刺繍、鈎針編地などは全てアーカイブ化され花井ワールドの「らしさ」の源になっている一方、常に新しい表現方法に取り組んでいます。
何十ものプロセスを経て、ゴージャスで、繊細で、大胆な花井テキスタイルが生まれるのです。このデザインは、生活の全てに関わるデザインとしてライセンス事業にも活きています。
私たちはファクトリーともいえる、アトリエ機能を持っています。
技術製図部はコレクション作品をはじめ、オートクチュールからプレタポルテまで、花井幸子のイメージを形にするセクションです。高度なテクニックでこだわりのフォルムを実現し、繊細な素材を多用しながらも細部まで手を抜かない仕上げを基本に日々努力しています。
全てはお客様の期待を超え、信頼を頂くため。
それを具現化するために「花井スタンダード」と呼ばれる社内基準を設定しています。私たちのクオリティーに対する変わらぬ定評の高さはこの「花井スタンダード」が支えています。
既製服として量産されるものは、生産管理部を通して各協力工場に発注されます。
クオリティを守るために素材の検査(検反)や、ボタン、裏地をはじめとする副材料手配、製品のキャラクターに合った工場の選択など仕事は多岐に渡ります。
そして完成した製品はデリバリーセンターに納品されるのではなく、全て生産管理部へ。一点一点を厳しくチェックする検品をクリアした商品だけが店頭へデリバリーされます。
仕様通りに正確に生産され、安定した品質を保つ一方で、セールスに繋がる重要な納期やコスト管理など、バランス感覚と精緻さが求められます。
私たちの商品は、全国に展開される百貨店のインショップと専門店で販売されています。
直営の「ユキコハナイ青山店」では花井幸子自身も時間の許す限り顔を出してお客様と接しています。
この販売チャネルを一手に統括し、運営するのが営業本部。営業部、営業管理部、販売部で機能するセクションです。
営業部では商品面はもとより、催事、顧客マネージメントなど幅広く販売部をバックアップするのと同時に、買い付けにいらっしゃる専門店へは、どの様に商品をアピールするか、展示会やショールームではプレゼンターとして活躍します。
営業管理では毎シーズン毎の発注や在庫などの計数管理とデリバリーをコントロール。販売部との綿密なコミュニケーションと数字のセンスが欠かせません。
販売部は全国に展開されるブティックを統括。花井幸子のメッセンジャーとしてお客様に楽しい時間と新たな発見を提供する全国のセールススタッフのセクションです。
実は企画される商品の90%は単品コーディネイト商品。セールススタッフ個人のコーディネイトセンスが活かされる一方で、ヴィジュアルマーチャンダイジングによる「花井らしさ」の表現の具現化や時期や地域性に合わせた店頭構成、そして顧客管理などファッションセンスと同時に分析力、構成力も欠かせません。年に数回行われる本社研修では真剣な眼差しで学ぶセールススタッフの姿があります。
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